命日について

命日とは一般的に「故人が亡くなった月日」の事であるという認識が強いのではないでしょうか。広義ではこの認識で間違いありませんが、命日には月命日と祥月命日の二つの種類があります。それぞれ意味合いなどが異なりますので、二つの違いを詳しくご紹介致します。


●月命日(つきめいにち)
命日とは故人が亡くなった月日のことをいいますが、月命日はこれに対し、故人が亡くなった日と同じ日にちを指します。
つまり、月命日は命日の月を除いた毎月1回…1年の内、11か月やってくるということになります。

●祥月命日(しょうつきめいにち)
祥月命日は一周忌を過ぎた後の年からの故人が亡くなった「月日」の事を指します。
祥という字には「幸い」の意味もあり、祥月命日には凶が去って吉になるという願いも込められています。
月命日では親族間でも法要が行われない事が多いことに加え、毎月贈り物をされてもかえって遺族側が負担に感じてしまうという事もある為、親族以外が贈り物をするのは祥月命日の年忌法要の際が一般的です。

お葬式の豆知識

命日のお供えについて

命日にお供えする物品には特に決まりはありませんが、故人の好きなものを選ぶのが良いとされています。また、一般的にお供え物は家族でお下がりとしていただくのが通例ですので、故人だけでなくお供え物を受け取る遺族の都合や手間を考えた上で用意すると良いでしょう。

お供え物にふさわしい物としては、お菓子・お線香・果物・花などがおすすめです。
ここからはお供え物には不向きなものについて詳しくご紹介致します。まずは大きいものや重いものです。スペースを取ってしまう大きいものやかさばるもの・重いものは物理的にもご遺族の負担になりかねない為にも避けましょう。また、お供え物を遺族で分けることがあるので持って帰りやすいように重いものは避けるようにしましょう。肉や魚といった殺生を連想する品は、お供え物として相応しくないとされています。必ずしも不向きという訳ではありませんがお酒も挙げられます。お酒はお神酒としてお供えすることもありますが、遺族がお酒を飲めない場合もありますから配慮が必要となります。故人も遺族もお酒が好きというこであれば問題ありませんが、重くてかさばることも多いですから避けるのが無難と言えるでしょう。
お供え物の値段の目安については、故人や遺族との付き合いや関係性によっても変わってきますがお供え物のみであれば三千円から五千円程度が一般的のようです。また、地域によってはお供え物と現金の両方を贈るなどの風習がある為、分からない場合は詳しい親戚の方や地域の知り合いの方に相談するようにしましょう。

お供え物にのしをつけるのも大切なマナーです。双銀または黒白の水切りで結び方は結びきりにします。ただし、関西地方では黄色の水引を使うことがありますので、事前に確認しましょう。
表書きは黒の墨で「御供」もしくは「御仏前」と書きます。そして下段には送り主のフルネームを書きましょう。また、誰からのお供え物かを一目で分かるようにするために、包装紙の上にのしをつける「外のし」が基本です。自宅に伺う場合はまず仏壇にお参りしますが、その際に遺族に断りなくお供え物を置くのはマナー違反です。必ず「仏様にお供えしてください」とひと言伝えましょう。お供え物を郵送する場合には、のしが破れてしまうのを防ぐためにのし紙をつけてから包装紙で包む「内のし」にし、手紙などを添えて送ると良いでしょう。